タモリ式入浴法とは
「タモリ式入浴法」は、タレントのタモリさんが実践している入浴法のこと。「笑っていいとも!」で話題になりました。
- ぬるめのお湯(38℃~40℃)に10分以上浸かる
- バスタブの中で軽く体をさすって汚れを落とす
- 石鹸を使うのは毛の生えているところだけ
ポイントはお湯だけで落とせるところには石鹸を使わないこと。汚れや匂いが出やすく溜まりやすい髪、脇の下、陰部には少量の石鹸を使います。
また、熱すぎない温度で、肌や身体にストレスをかけないのも大事な要素です。
期待できる効果
タモリ式入浴法に期待できること
- 肌の乾燥やかゆみを軽減
- 美肌効果
- 節約効果
- ■肌の乾燥やかゆみを軽減
- ボディソープ等に含まれる界面活性剤や洗浄成分・香料の影響を受けず、肌の乾燥や刺激を抑えることができます。
- ■美肌効果
- 肌の健康に必要な表皮ブドウ球菌(善玉菌)を残すことができ、肌のバリア機能や潤いを維持。美しい肌作りの基礎となります。
- ■節約効果
- ボディソープや石鹸の使用を減らすことで購入費の節約、すすぎのために使う水道代やガス代の節約にもなります。
もちろん、入浴自体の効果も期待できます。
入浴の効果
- 血行促進と体内の老廃物の排出
- 代謝が上がり免疫力アップ
- 疲労回復とストレス軽減
専門家の見解は?
「なつい キズとやけどのクリニック」の院長である夏井 睦医師は、石鹸やボディソープを使わない入浴法についてこのように話されています。
「皮膚の分泌物は皮脂を含めて水溶性の物質。なのでお湯に浸かっているだけで、汚れは落ちていきます。頭皮もお湯だけで洗う“湯シャン”で十分です。僕はこの方法で肌もツルツルですし、シャンプーを使っていたときと比べて、フケも出ませんし髪の毛も太くなって増えてきました」
「身体を洗わない」“タモリ式入浴法”は正しい?専門家が出した答え
もちろん、専門家によって意見は分かれますが、洗髪までお湯だけで済ませている医師もいます。
「ボディソープやシャンプーは皮脂層まで洗い落としてしまい肌の乾燥を招く」と説明した上で、
「外来菌や病原菌の侵入を防いでくれる常在菌。ですが皮脂がなくなると、この菌は活動できなくなってしまいます。この状態が続けば、病原菌などが繁殖しやすい環境になって、雑菌だらけの肌になります」
引用:同上
健康な肌を維持するには皮脂が必要。石鹸類で綺麗にしようとすればするほど、肌を雑菌だらけにしてしまうそうです。
ただ、体臭については
「石けんの香りなどで隠れていた、本来の体臭がにおってきます」
引用:同上
ここで個人差が大きく出そうです。これは試してみないと分かりません。
形成外科医の北條元治医師の見解もご紹介します。
「フケを気にして洗髪を繰り返している人に、シャンプーを使うのをやめるようにアドバイスすると、不思議なほどフケが止まる。最初のうちは何となくべたつくような気がするかもしれませんが、すぐに馴れます」
専門医の大胆アドバイス「お風呂で石鹸を使うべきではない理由」とは?新常識 乾燥肌にならないための入浴方法
分泌される皮脂量で湯シャンの是非は分かれそうですが、頭皮の乾燥でフケが出るなら湯シャンを試してみるのも1つの手。慣れるまでは2日に1回とか回数を減らすことから始めるのもいいかもしれません。
「じつは肌が最も乾燥しやすいのは“風呂上り”なんです。浴室から出てきた途端、肌の水分が一斉に蒸発し始めて乾燥に向かいます。それを防ぐためには、風呂上がりのタイミングでローションやクリームを全身に塗るのが重要。できれば浴室内にいるうちに保湿剤を使うのが理想的です」
引用:同上
シャワーだけの場合も含めて、入浴後の保湿がポイントになるそうです。石鹸を使うならなおさらですね。
タモリ式入浴法のメリットとデメリットまとめ
【メリット】
- 肌への負担が少なく健康的
- 化学成分による肌トラブルが減る
- 美肌の基礎をつくる
- 石鹸類の購入費用、水道代、ガス代の節約
【デメリット】
- 人によっては体臭が気になるかもしれない
- 慣れるまで肌にヌメリを感じることがある
- 頭部や脇など毛が生えているところは石鹸を使う方がいい
- ぬるめの湯が苦手な人、入浴時間が短い人には向いていない
湯シャンのやり方
- Step1髪が乾いた状態でブラッシング
髪についたホコリや皮脂を落とす
髪の指どおりを良くする - Step2体を温めて毛穴を広げる
38℃~40℃のお湯で10分以上入浴
毛穴が広がると汚れが落ちやすい - Step3ぬるめのお湯でシャワー
シャワーも38℃~40℃に設定
冷たいと皮脂を落とせず、熱いと頭皮への刺激となる - Step4指の腹で優しく洗う
シャワーをあてながら軽く揉むように頭皮と髪を洗う
髪をこすると摩擦でキューティクルが傷むので注意 - Step5タオルドライ後にドライヤーで乾かす
雑菌の繁殖予防のためドライヤーは必須
Q&A
- Qタモリ式入浴法はアトピーにもいい?
- A
ケースバイケースです。特に肌に症状がない場合は、刺激を抑えて潤いを保つという意味でいい入浴法と思われます。ただし、かゆみがあったり掻きむしっている場合は、皮膚の悪玉菌(黄色ブドウ球菌)やアクネ菌が増えていると予想されるため、ボディソープを使用した方がいい場合もあります。いずれにしても、入浴後の保湿は必要です。
- Qタモリさん以外にも石鹸を使わない芸能人は?
- A
福山雅治さん、ローラさん、柴咲コウさん、妻夫木聡さん、矢作兼(おぎやはぎ)さん、マツコ・デラックスさんは、顔やボディは石鹸を使わずにお湯だけ洗っているそうです。
ただ、一切何も使わないというわけではなく、クレンジングはオイルを使う、デリケートゾーンだけボディソープを使う、洗髪はシャンプーを使うなど、自分に合うように工夫されています。
いずれにしても、風呂上がりの保湿はしっかりされているようです。
- Q体臭は気にならない?
- A
皮脂自体には匂いはほとんどありませんが、体臭は皮脂の分泌量と常在菌の活動で発生します。20代までは皮脂量が多いので、軽くでも石鹸でリセットする方がいいでしょう。乾燥肌ならお湯だけでも体臭は気にならないと思います。
体の部位によって使い分けている人も多いです。頭皮やデリケートゾーンだけ石鹸を使うという方法もあります。
タモリ式入浴法はミラブルシャワーヘッドと相性がいい
今までシャンプー、洗顔料、ボディソープを使っていた人が、いきなり石鹸類を使わない入浴法を実践するのは勇気がいると思います。
そこで私がおすすめするのは、ミラブルのシャワーヘッドです。
ミラブルが生成する極微細な気泡「ウルトラファインバブル」には、皮脂などの汚れを吸着する作用があり、石鹸を使わなくても大体の汚れは洗い流せます。
タモリ式入浴法とミラブルの洗浄力を使えば、石鹸からの脱却や使用量を減らすのが容易です。泡立ちが少ない低刺激性の石鹸に替えるのもいいでしょう。水道水の残留塩素を約80%減らせるので、肌や髪へのダメージも減らせます。
実際に私はシャワーヘッドをミラブルに替えてから、ボディソープと洗顔料をほとんど使わなくなりました。
ただ体臭は心配なので、首のうしろ、脇の下、陰部、足の裏と指の間など、匂いが出やすい箇所は少量のボディソープを使います。また、頭部は皮脂が多く出る体質なのでシャンプーも使います。クレンジング剤は使いますが、洗顔、体の大部分はシャワーだけで十分です。
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